見せる収納に最適!ガラス扉をDIY
テレビ台の扉や店舗などで見かけるガラス扉。
透明なガラスを使用することで中身を見せながら収納ができ、埃などの汚れからもある程度防ぐことができます。
金具を使用するので自分で取り付けするにはちょっと難しそうな印象ですが、意外と簡単に取り付けができるんです!
スライド蝶番「GM100」シリーズを使用したガラス扉の仕様説明と設置方法を、動画と当ブログ記事でご紹介いたします。
ガラスDIYの参考にしていただければと思います。
スライド蝶番GM100シリーズの仕様
![スライド蝶番GM100シリーズのパーツセット](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_00.jpg)
今回使用する蝶番GM100シリーズは、スライド蝶番本体、マウンティングプレート(取付座金)、正面プレートの3つのパーツで1セットとなります。
以降に紹介する仕様により、パーツの仕様も変わります。
ガラスの納まり方
スライド蝶番には、扉となるガラスが開口枠に覆いかぶさる「かぶせタイプ」と、ガラスが開口枠内に収まる「インセットタイプ」があります。
かぶせタイプ
![](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_01-1024x423.jpg)
かぶせタイプは、ガラスが枠にかぶさった状態から枠の外側で扉が開閉します。
当ブログ記事と動画では9mmかぶせタイプの金具を使用しています。
インセットタイプ
![](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_02-1024x415.jpg)
インセットタイプは、ガラスが開口枠の内側に納まった状態で扉が開閉します。
キャッチ機能の有無
![スライド蝶番のキャッチ機能イメージ図](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_05.jpg)
スライド蝶番にはガラス扉がストップする「キャッチ機能」があるものとないものとがあります。
キャッチ機能がある場合は、ガラス扉が特定の角度になるとカチッと音がして止まります。
キャッチ機能がない場合は止まることなく滑らかに扉を動かせます。
キャッチ機能の有無についてはお好みで決めていただけますが、かぶせタイプの場合はキャッチ機能有り、インセットタイプの場合はキャッチ機能無しで使用することが多いです。
ちなみに動画内ではかぶせタイプでキャッチ機能有りのスライド蝶番を使用しています。
正面プレートの仕上げ
![GM100シリーズの正面プレートカラーバリエーション](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_06.jpg)
正面プレートの仕上げは以下の3種類です。
・シルバーヘアライン
・スモークヘアライン
・ブラック
取り付ける開口枠の雰囲気に合わせてお選びください。
オプションパーツ
![スライド丁番と併せて使用するオプション金具](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_07.jpg)
![ガラス扉用のつまみ金具](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_08.jpg)
かぶせタイプでキャッチ機能ありのスライド蝶番を使用した場合、扉を開けるときにつまめる部分がないと開けにくいため取手やつまみが必要になります。
インセットタイプでキャッチ機能なしの場合はドアが動きやすいため、マグネバン、マグネットキャッチ(プッシュラッチ)、もしくは鍵がオプションで必要になります。
動画内のスライド蝶番はキャッチ機能ありのかぶせタイプということで、つまみ金具を取り付けました。
ガラスの寸法について
![GM100シリーズで取り付け可能なガラス扉の最大寸法は金具個数により異なります。](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_09.jpg)
GM100シリーズで取り付けが可能なガラス幅は300mmまでとなります。
高さ寸法は使用する金具の個数により異なりますが、2個使用する場合は600mmまで、3個の場合は1200mmまでとなります。
ガラス寸法は金具に適応するサイズの範囲内かつ、取り付ける開口寸法と金具タイプから適したガラスの大きさを選出します。
9mmかぶせタイプのガラス寸法
![GM100シリーズを使ったときの9mmかぶせタイプの仕様について解説](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_03.jpg)
9mmかぶせタイプは蝶番側にガラスが9mm重なります。
戸先側と上下の重なり幅は取り付ける場所に合わせて決めることができます。
動画内では戸先側と上下側も枠に9mm重なるようにしています。
インセットタイプのガラス寸法
![GM100シリーズを使ったときのインセットタイプの仕様について解説](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_04.jpg)
ガラスサイズを開口寸法ぴったりにしてしまうと開閉ができなくなってしまうため、インセットタイプのガラスはあえて隙間(クリアランス)ができるように小さめ製作します。
隙間は周囲2~3mmずつ設けるのが基本ですので、ガラスサイズは開口から2~3mmずつ小さくします。
ガラスサイズの指定方法
![かぶせタイプかインセットタイプかでガラスサイズの指定方法が異なります。](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_10-1024x576.jpg)
弊社ではガラス扉のサイズ指定がない場合に、インセットタイプの場合は開口寸法の隙間を3mmとしてガラスサイズを算出しています。
かぶせタイプの場合は枠の厚みによっては納まらなくなってしまう可能性がありますので、お客様にてガラスサイズをご指定いただくようにお願いしています。
ガラスの厚みについては、GM100シリーズに対応するガラス厚みは4~6mmとなっていて、通常は5mmを使用します。
![スライド丁番の丁番穴あけ加工位置](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_11-1024x516.jpg)
![丁番穴あけ加工を施したガラス](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_12.jpg)
また、スライド蝶番を取り付けるためにはガラスに丁番穴あけ加工を施す必要があります。
加工の位置はガラス端部の上下70~100mm程度を中心位置としています。
丁番穴あけ加工の位置指定がない場合は、ガラスの端から75mmずつ内側を蝶番位置として加工いたします。
扉に使用できるガラスの種類
![ガラス扉に使われる主なガラス種類](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_13-1024x480.jpg)
スライド丁番GM100シリーズでガラス扉として使用するガラスは、強化ガラスを推奨しています。
普通透明ガラスでも使用できないことはないのですが、モノが当たるなどして割れることがあるため強化ガラスで製作するようにしています。
スモークガラス(熱線吸収板ガラス)や高透過ガラス、フロストガラスも強化加工すればガラス扉用のガラスとして使用可能です。
![糸面磨きを施したガラス断面](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_14.jpg)
また、ガラスの切断面処理は通常の糸面磨きで大丈夫です。
取付方法
![スライド丁番を取り付ける際に使用する道具](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_15-1024x493.jpg)
取付にはこれらの道具を使用します。
マウンティングプレートの取付
![スライド丁番の取付座金をビス止めする位置](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_16.jpg)
マウンティングプレート(取付座金)の高さ位置は、ガラスに加工した丁番用穴と位置を合わせる必要があります。
今回はガラスの重なり幅を9mm、ガラス端部から75mmを穴の中心位置にしていますので、枠の内側から66mm地点をマウンティングプレートの中心位置とします。
また、奥行きの位置については枠の前から12mmの位置とそこから23mmの位置に印をつけてビス止めします。
ガラスにスライド蝶番本体をセットする
![丁番を扉用のガラスにはめ込む](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_17.jpg)
![丁番をガラスにはめ込んだ後に正面プレートを取り付ける](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_18.jpg)
丁番用の穴にスライド蝶番本体をはめ込んだ後、正面プレートを取り付けます。
正面プレートは最終的にネジで固定します。
![正面プレートをネジを使って固定する](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_19.jpg)
スライド蝶番をマウンティングプレートにセットする
![マウンティングプレートにスライド蝶番を取り付ける](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_20.jpg)
![建付けの調整はネジで行います](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_21.jpg)
スライド丁番本体をマウンティングプレートにセットします。
中央のネジの左右にネジがありますので、これらを締めたり緩めたりして上下左右の建付けを調整してください。
建付けを調整後はマウンティングプレートの中央のネジを締めて、蝶番本体とマウンティングプレートを固定します。
オプション金具の取付
![ガラス扉につまみを取り付ける](http://kanagupro.kodama-glass.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/GKP_D20200903_22.jpg)
スライド丁番とマウンティングプレートの固定が済んだら、オプション品を取り付けていきます。
動画内ではつまみを取り付けました。
ガラス扉の取付は意外と簡単にできる
スライド蝶番GM100シリーズを使用してガラス扉を取り付ける方法を紹介いたしました。
金具の仕様などお選びいただく要素が多いですが、弊社に取付部分の開口寸法をご連絡いただければ、最適なサイズのガラスと金具をセットでご提案可能です。
ガラス扉をご検討の方は、お気軽にご相談ください。